横浜地方裁判所 昭和49年(わ)76号 判決 1974年5月28日
事件名
法人税法違反
宣告日
昭和四九年五月二八日
裁判所
横浜地方裁判所第四刑事部四係
裁判官
青山惟通
検察官
桜井弘徳
被告人
商号
岡村工業株式会社
代表者
右代表者代表取締役 岡村豊吉
本店所在地
川崎市川崎区浜町一丁目一番一二号
被告人
氏名
岡村豊吉
年令
大正一四年一一月二一日生
職業
会社役員
住居
川崎市川崎区伊勢町一六番一一号
本籍
東京都千代田区内神田二丁目六番地三
主文
被告人岡村工業株式会社を罰金三〇〇万円に処す。
被告人岡村豊吉を懲役六月に処す。
但し、被告人岡村豊吉に対し、本裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。
訴訟費用は全部被告人らの連帯負担とする。
事実
起訴状記載の公訴事実を引用する。
累犯前科と確定裁判
無し
適条
法人税法一五九条一項、一六四条一項、刑法第四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項、四八条二項、刑事訴訟法第一八一条第一項本文、第一八二条。
裁判所書記官 二見章
(裁判官 青山惟通)
起訴状
左記被告事件につき公訴を提起する。
昭和四九年一月一八日
横浜地方検察庁
検察官検事 滝沢直人
横浜地方裁判所 殿
本店所在地 川崎市川崎区浜町一丁目一番一二号
商号 岡村工業株式会社
代表者 右代表者代表取締役 岡村豊吉
代表者住居 川崎市川崎区伊勢町一六番一一号
本籍 東京都千代田区内神田二丁目六番地三
住居 川崎市川崎区伊勢町一六番一一号
職業 会社役員
在宅 岡村豊吉
大正一四年一一月二一日生
公訴事実
被告会社は、川崎市川崎区浜町一丁目一番一二号に本店をおき、燃焼装置設計施行および修理工事等を目的とする資本金四〇〇万円の株式会社、被告人岡村豊吉は、被告会社の代表取締役として同社の業務一切を統括しているものであるところ、被告人岡村豊吉において、被告会社の右業務に関し、法人税を免れようと企て、架空の外注費を計上して得た簿外資金を仮名の簿外預金にする等の不正行為により所得を秘匿したうえ
第一、被告会社の昭和四五年四月一日から同四六年三月三一日までの事業年度において、同会社の実際の所得金額は二八、三五四、五五四円でこれに対する法人税額は一〇、〇三五、三〇〇円であるのに、昭和四六年五月三一日、川崎市川崎区榎町三番一八号所在の所轄川崎南税務署において、同税務署長に対し、右事業年度の所得金額は九、八四八、二九八円でこれに対する法人税額は三、二三八、九〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって被告会社の右事業年度の正規の法人税額一〇、〇三五、三〇〇円と右申告税額との差額六、七九六、四〇〇円をほ脱し
第二、被告会社の昭和四六年四月一日から同四七年三月三一日までの事業年度において、同会社の実際の所得金額は四一、三六八、二四〇円でこれに対する法人税額は一四、六三六、六〇〇円であるのに、昭和四七年五月三一日、前記川崎南税務署において、同署長に対し、同事業年度の所得金額は一〇、七七九、五八三円でこれに対する法人税額は三、四一四、五〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって被告会社の右事業年度の正規の法人税額一四、六三六、六〇〇円と右申告税額との差額一一、二二二、一〇〇円をほ脱したものである。
罪名・罰条
法人税法違反 同法第一五九条第一項・第二項・第一六四条第一項
右は謄本である。
前同日於同庁
検察事務官 出川隆